シーティングとは?
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シーティングとは?




シーティング」とは、主に障害者介護の現場で普及している概念・技術で、簡単に言えば『楽に座ってもらうための技術』です。

「シーティング」に関する理論的な解説は難しくなりますので、ここでは、実践例(写真)を通して理解をいただければと思います。

下記の 『シーティング処置前』 にある2枚のお年寄りの写真は、身体の拘縮(こうしゅく)・円背(えんぱい)・体幹傾斜が進み、リクライニング椅子を大きく倒した、臥位(寝た姿勢)に近い状態での生活を余儀なくされていました。これは、不適合な椅子に、座位のとれていない状態で座り続けたために起こったものです。





シーティング 処置前 

1 円背(背中の曲がり)が進んでいるため、背中がバックレスト(背も
  たれ)に押し出される様な状態になり、椅子の座面で尾骨(お尻・
  肛門横の骨)が前滑りを起こしています。


2 不安定な座位(座る姿勢)を続けていた為、骨盤が左にずれて変
  形を起こしています。その為、体幹が大きく右に傾いており、右ア
  ームレスト(肘あて)に肩を当てて傾いた身体を支えようとしてい
  ます。(体幹傾斜)


 体幹が右に倒れようとするので、左上腕・左前腕で左アームレス
  トにしがみつこうとする意識が働きます。その為、身体全体に強い
  テンション(緊張)が起こり、左肩を上げた形で身体の拘縮(硬くな
  り縮こまる)が進みます。

4 1〜3によって、「背中が曲がる」→「お尻が前にすべる」→「体幹
  が安定せず傾斜する」→「筋緊張を起こし拘縮が進む」という悪循
  環(意識レベル低下・嚥下障害・排泄障害等)を起こし、要介護レ
  ベルが加速度をつけて高くなっていきます。








シーティング 処置後

 まず、望ましい座位の土台をつくる為、腰・膝の関節の可動域を
  見極め、股関節(股)を広げて骨盤を安定させます。


 座面上での前滑りを防ぐ為、座面と太腿の間に、適切な形状のク
  ッションを入れて、骨盤を安定させます(アンカークッション)。


 アンカークッションで下肢が安定した為、背中がバックレストにもた
  れようとします。倒れてきた円い背中の骨盤と腰部に適切な形状
  のクッションを当て(骨盤サポート)、背中全体を受けて上肢を安定
  させます。同時に体圧分散を図ります。


 右傾斜の体幹には、右肩部・右脇部に適切な形状のパットを当て
  ます。左側面は腰部にパットを当て体幹をまっすぐ立て直します。


 体幹の右傾斜がなくなれば、左肩のテンションからも開放される
  ので、身体全体のテンションが下がり、両肩のラインが水平近くに
  戻っていきます。


 全体として、椅子に起き上がった姿勢で座り、体幹傾斜も改善さ
  れていますので、目線が正面を向きます。以前は臥位姿勢で変
  化のない天井ばかり見ていたものが、周囲の刺激(人の動き等)
  を見る事で、意識レベルも向上するという相乗効果が得られます。




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